2020/08/20 09:47

おはようございます!

皆さんは心に残る故郷の風景ってありますか?
私はお店のある尾鷲市出身ではないんですが、尾鷲の人たちが昔からずっと見ている風景があります。

それが、三田火力発電所に立つ煙突です。


(photo by ふがまるちゃん)
尾鷲の海を眺めるときや、尾鷲市内に入ると必ず一度は目に入ってくる煙突。
高層ビルなどがない尾鷲の中で一番高い建物じゃないかなと思う煙突ですが、実は火力発電所がなくなることになり、今月から本格的に解体作業が開始されました。



尾鷲に来てから6年、その前にも何度か来たことがあり、この煙突を見ると尾鷲に来たな・帰ってきたなと思えるほどシンボルになっていた煙突がなくなること、今はまだ建っているので全く想像できません。

「どうなるんやろなぁ」「50年以上あった風景がなくなるんは想像できん」、そうおっしゃる地元の方の声も聞きました。
長く故郷に帰っていない人は、久しぶりに帰ると当たり前のようにあったその景色がなくなっている変化に驚くんじゃないだろうか、そう思うとぽっかり心に穴が開くような、そんな寂しさを感じてしまいました。
県外から来て6年しかいない私がそう思うくらいなので、地元の方達の心情は想像を超えるような気がします。

でも、一つの故郷の景色が変わっていくという変化の中には、これからの新しい「何か」が生まれる、次の世代の人たちからは次の故郷の風景・シンボルがこれから生まれてくるのかな、とも思ったりしています。
一つの景色がなくなっても、生まれた故郷はそこにある。そう思うと寂しさはその時はあるかもしれないけれど、故郷の存在はいつまでも心の支えになっていってくれるような気がします。

コロナで世界がまだまだ不安な状況下にありますが、帰る場所があることが少しでも支えになり、また以前のような日常が戻って帰ってきた時に「おかえり」と言ってくれる存在があることを忘れずに過ごしていってもらえたらと思います。